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家庭菜園

トマト栽培と作型

トマトの生育特性

トマトの着果習性は、栄養生長の本葉3枚を分化した後、生殖生長の花芽分化で花房を形成します。それから花房直下の腋芽が新たに栄養生長を再開し、葉3枚を分化して主茎になります。葉3枚と花房のセットを繰返すのです。

品種の分類

品種には果実サイズで区分して、200g以上の大玉トマトと20~30gのミニトマト、そしてそれらの中間の中玉トマト(ミディトマト)があります。
色別では赤系、ピンク系、緑系があります。白色、黄色、緑色や褐色は緑系に入れます。
着果習性によっても区分され、芯止まり系非芯止まり系があります。加工用トマトは芯止まり系です。主枝に2果房着けると芯が止まり、第1果房直下の腋芽が主枝に成り代わります。その新たな主枝でも2果房着けて芯止まりになり、その第1果房直下の腋牙が主枝になります。いつも若い腋芽でトマトをとる方法です。
一般に栽培されているトマト品種は非芯止まり系です。

仕立て方のいろいろ

トマト栽培には様々な仕立て方があります。普通、1本仕立て栽培が基本ですが、2本仕立てなど1本の苗から長期多収を可能にする仕立て方が考案されています。

2本仕立て栽培
育苗期に4~5節目を摘心して2本の腋芽を養成する場合と定植してから第1花房直下の腋芽を使う方法があります。いずれも直立に仕立て約6段まで収穫しますが、多段長期どりで3段以降の斜め誘引仕立てがあります。

連続摘心栽培
第1花房直下の腋芽を使って次々と主枝更新をしていく方法です。2花房ごとに摘心して捻枝し、第1花房直下の腋芽を主枝に仕立てます。捻枝はペンチ等で花房を上向きにして日に当てるようにします。この仕立て方は芯止まり系の習性を2~3花房ごとの摘心で再現したものです。

Uターン整枝栽培
アーチ型支柱の2条植えで、それぞれ1本仕立てで、アーチ上部に達したらそれぞれを交差させながら反対側にUターンして多段長期どりします。

ぶっ倒し栽培
ハウス抑制の無加温栽培で、後半に寒さが厳しくなると、株を倒して地這い栽培にし、ビニール、不織布等でトンネル掛けします。

基本作型の特徴

ハウス半促成作型では初期の低温障害(乱形果、窓あき果等)対策にトンネル、カーテン等で保温を図ります。多段長期どりには深耕と堆肥による土づくりが大切です。

雨よけ普通作型
若苗定植に窒素過多が重なって、栄養生長が先行し、第3花房付近から太い茎の異常茎になりやすいです。異常茎箇所の近くで順調に伸びている腋芽を新しい主枝に更新することです。

ハウス抑制作型
高温期は着果節位が高く花数が少なくなり、30℃以上では花に異常を生じます。遮光をするとともに通風を図ります。11月以降はぶっ倒し栽培で未収穫果の削減に努めましょう。

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