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家庭菜園

サヤインゲン栽培と作型

インゲンマメと近縁属の関係

インゲンマメ(隠元豆)は別名、サイトウ(菜豆)やサンドマメ(三度豆)とも呼ばれます。
インゲン属にはインゲンマメとベニバナインゲンの2つの種があり、インゲンマメに金時豆、手亡、うずらまめ、虎豆、大福豆の5種類があります。ベニバナインゲンにはインゲンマメより肉厚で大きい白花豆、紫花豆があります。いずれも、夏期冷涼な北海道、東北や長野などの高冷地でのみ栽培されています。
近縁のササゲ属にはアズキとササゲの2つの種があり、アズキに小豆と大納言があります。ササゲは煮ても皮が破れません。

インゲンマメの生育特性

発芽温度は20~23℃で、生育適温は15~25℃です。30℃以上の高温は落花、落莢が多くなり莢の長さも短くなります。 花芽は主枝の5~7節から分化が見られ、また側枝には1~2節から連続して分化します。開花数に対して結莢率は6割以下です。

品種と特性

インゲンマメは用途別に種実用と莢用があります。また、草姿に矮性、叢性、蔓性、半蔓性の違いがあります。金時豆、うずらまめは矮性、手亡は叢性・半蔓性、虎豆や大福豆は蔓性です。
莢用のサヤインゲンにもつるあり品種(蔓性)とつるなし品種(矮性)に分けられ、それぞれ丸莢系と平莢系に大別されます。
つるあり品種では、丸莢のケンタッキーワンダー、平莢のモロッコがあります。つるなし品種では、丸莢のトップクロップ、平莢のバイカルなどがあります。

畑の準備

サヤインゲンは連作障害が出るため、少なくとも3~4年の間隔で「輪作」を行います。サヤインゲンの根は広く分布するため深く耕します。また、通気性の高い土壌ほど根張りが良くなるので、有機質を十分施すことが秀品を多く収穫するポイントです。
土壌pHを6前後で保つことで、土壌中の根粒菌の活動が活発になり、良品多収できるようになります。

つるありインゲンの栽培A

元肥は1平方メートル当たり成分量で窒素10g、燐酸15g、カリ10gを基準に施します。
畦幅は1条播きなら100~120cm、2条播きなら180~200cm、株間は45~50cmが基準で、1穴3~4粒播きし、本葉が2枚出たころ丈夫な苗1株を残して間引きます。
支柱とネットでつる誘引をし、葉全体に日光が当たるようにします。
つるが支柱先端に達したら摘芯し、側枝の発生を促します。
開花・着莢時期は水分が不足すると落花・莢の曲り・短莢の原因になるため、多めの潅水で適湿を保ちます。
追肥は開花始め・収穫始めに2回行います。1回の追肥は窒素成分量で4g/平方メートルを施します。

つるなしインゲンの栽培

畦幅150cmに株間約25cmで1穴2粒の2条播きを基本とします。肥料は窒素成分量で15g/平方メートルを目安とし、すべて元肥で施します。
つるなし品種は強風などによる株の倒伏によって地面の泥が莢に付着し、莢の腐敗や病虫害が発生しますので、高さ約30cmの短い支柱を株に添えることで倒伏を防いだり、畦に敷きわらなどをして泥はねを防ぎます。
サヤインゲンの作型

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