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家庭菜園

ナス栽培と作型

ナスの生育特性

ナスの着果習性は、トマトと同様に本葉7~9枚展開してから1番花を着生し、本葉2枚おいて次の2番花を着生します。本葉2枚と花芽のセットを繰返します。

品種の分類

ナスの果実は大きさ、色、形などさまざまで、各地で独特の品種が発達してきました。一般に果皮の色は黒紫色ですが、ナスニンという紫の色素ができず葉緑素が形成される緑色の青ナスや、葉緑素も形成されない白ナスもあります。
丸ナス:京都の「賀茂なす」は直径10cm、重さ1㎏にもなり、肉のしまりがよく、田楽や煮物に向きます。
長ナス:「黒陽」は長さ20~25cm、重さ約100gで焼きなす向きです。極長品種(40cm前後)は肉質が軟らかく、果皮はむき易いです。
卵形(長卵形)ナス:「千両2号」に代表され、栽培が容易で色がよく多収であるため1代雑種に改良され全国に広く栽培されています。
米ナス:アメリカ種から改良された品種で、ヘタが緑色で種が少なく、肉がしまっています。

仕立て方と整枝法

露地栽培では3本仕立てが一般的です。1番花の直下の2本の腋芽を伸ばすか、1番花をはさんで上下2本の腋芽を伸ばし、本来の主枝と合わせて3本の主枝とします。アーチ型またはX型の支柱に直管を横に連結し、縦に紐を張り主枝をV字型に誘引、固定します。
側枝の摘芯は側枝1番花の蕾が大きくなってきたところで、花の上1葉を残して摘芯します。ナスの収穫時に1芽(腋芽)残して側枝を切り戻します。残された腋芽は2次側枝に生育し、1次側枝と同様に1番花の上1葉を残して2次側枝を摘芯します。以下同様の操作を繰り返します。
このV字型の強い整枝の効果は、果実品質の向上にあります。花数の制限による栄養の集中と、果実への日当たりが良くなることで、果実の色つやが改善されるためです。
更新剪定は真夏の高温と成り疲れなどで樹勢が弱り、良質のナスの収穫ができない7月下旬~8月上旬に枝の切り戻しを強く行います。1か月ほどの収穫を休み、9月以降伸長した枝から秋ナスを収穫します。剪定法は、各主枝の数節を残して切り戻し、その後先端から出る最も強勢な枝を代用枝として伸ばします。

基本作型の特徴

ハウス半促成作型は5~6月の早期出荷をねらうものです。定植時には2重トンネルをして十分保温します。早期多収性の品種の選定や接ぎ木、ホルモン処理による生育の管理が重要です。

トンネル早熟作型
普通作型よりも1か月早く定植します。晩霜の恐れがなくなってからトンネルを除去します。越夏して連続収穫を維持するためにも、夏の樹勢低下を防ぐことが大切で、堆肥、有機質肥料の全層ないし溝施用による深層根の発達を促すことです。

普通作型
枝の込み合ったところや古くなった葉は採光や風通しをよくするために下葉かきをします。高温乾燥期の潅水は3~4日間隔で行います。
ナスの作型

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