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家庭菜園

スイカ栽培と作型

スイカの花芽と果実生産

スイカは早期に親づるを摘芯し、子づるを伸ばします。最初の雌花(1番花)は8節前後に着きます。その後ほぼ5節ごとに2・3・4番花が着きます。収穫果は3~4番花(18~23節前後)とし、低節位に着果したものは変形果になりやすいので、草勢の調整に利用しながら早めに摘果します。
1果当たりのつる数は2本とします。1本は着果づる、もう1本は無着果づる(遊びづる)にします。果実に2本のつるの光合成産物が転流しています。根への供給は遊びづるからのみです。

仕立て方と整枝法

ここでは中・小型トンネル作型を例に説明します。
8本仕立て4果どりの栽植は、畦幅4m×株間1mで250株/10アール植えとなり、1000玉収穫で6tどり(6㎏/果)になります。同様、6本仕立て3果どりは、同じ畦幅に株間80cmで313株植えとなり、939玉収穫で約6tどりになります。
このような多づる栽培は、つるが交錯して、株単位の着果確認が困難であるため、着果数のバラツキが玉の肥大、品質のバラツキになってしまいます。
そこで、株単位の着果数を容易に把握でき、作業性に優れた振り分け整枝オールバック方向整枝があります。

台木の種類

スイカは昭和初期から接ぎ木栽培がされてきました。
接ぎ木の目的は、
(1)土壌伝染性病害の回避
(2)低温伸張性など強健性の賦与
(3)果実商品性の向上
です。
ユウガオ台はつる割病に耐病性で低温伸張性、深根性,耐乾性に優れ、草勢は中位で果実品質が安定です。
カボチャ台、特に西洋カボチャと日本カボチャの雑種は吸肥力が強く草勢が強化され、やせ地、砂地に向きますが、強勢で果形の乱れ、肉質の硬化・糖度低下などの品質劣化を招きやすいです。草勢の弱い日本カボチャ台もあります。
共台は耐病性スイカ台を利用することから、着果が安定で高糖度な果実が期待できますが、低温伸張性に劣ります。

基本作型の特徴

ハウス作型および大型トンネル作型2本仕立て1果どりで、畦幅2.7m×株間40mで926株/10アール植えとなり、926玉収穫で5tどり(5.5㎏/果)になります。台木は低温伸張性のユウガオ台を用います。
交配は、ハウスではミツバチの放飼、トンネルでは人工授粉します。目標着果節位は18節前後です。
中・小型トンネル作型は前記の仕立て方と整枝法です。着果は20節前後の3~4番花を中心にできるだけ同1日に1斉に着果させます。
 果実が鶏卵大のときに日付札を立てて収穫適期を決めますが、目安として、巻きひげが半分以上枯れている、たたくと濁音がする、花落ちの凹みが深くなる、地面に接した面が黄色くなる、などです。
スイカの生理障害
スイカの作型

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