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家庭菜園

こんにゃくの栽培と加工

こんにゃくはどんな作物?

こんにゃくはサトイモ科で、インド原産の植物です。地上にたった1枚の葉を出すのみで、草丈は50~150cmになります。
こんにゃくは多年生で、人の指ほどの大きさの生子(きご)を植え付けると1年目でミカンほどの大きさに、さらにそれを植え付けると2年目にリンゴほどの大きさになります。3年目にしてようやく出荷できる約500g以上の球茎になります。

右から生子、1年目、2年目、3年目

こんにゃくの栽培法は?

土づくり
冬期から早春に地力向上のため完熟堆肥を施しておきます。土壌のpHは5.5~6.5に矯正します。こんにゃくは肥料ではなく、地力で獲ります。

植付け
春に植えた生子や1~2年目の種イモは萌芽のエネルギーに消耗されます。その上にもっと大きな新生イモと、側面に次年度の種イモになる生子を付けます。従って、畦幅は50~60cmですが、株間は生子で3~10cm、1年生で12~20cm、2年生で25~45cmと広めていきます。植付けの深さは6cmとし、1年生以上の種イモは45度程度傾けて植えます。主芽の凹みに水がたまり腐りやすいためです。

施肥・培土
窒素成分で1.2㎏/a程度で、8月上旬に止肥とします。萌芽揃いを見計らって除草を兼ねて畦間を中耕して土寄せします。

収穫・乾燥
10月中下旬に大部分の葉が黄変倒伏するようになったら掘り取り、直射日光に半日ほどあてます。貯蔵は芽を下あるいは横に向けて、7~8℃、湿度約80%に保ちます。

手作りこんにゃくの作り方?

(1)イモをたわしで洗って、芽や根の部分を包丁でえぐり取ります。
(2)イモを計ります。そしてイモの重さに合わせて水、水酸化カルシウム(消石灰)の量を計算します。水はイモ重の3.5倍、水酸化カルシウムは0.5%を準備します。
(3)分量の水を入れた鍋の中に生イモをすりおろします。この場合ゴム手袋を使わないと手がひりひりします。色はピンク色ではじめジャブジャブしていますが糊状になってきます。
(4)鍋を火にかけ、煮立ったり焦げ付いたりしないようにしゃもじでかき混ぜながら煮ます。約20分煮て、透明感のある糊状になったら火からおろします。
(5)50~60℃に温度が下がったら、あらかじめ溶いておいた水酸化カルシウムを少しずつ入れながら手早くかき混ぜます。
(6)よく混ざったら弁当箱などの器に詰めて固めます。
(7)市販のこんにゃく程度の大きさに切って、大鍋に沸かした湯の中でアク抜きをします。
なお、おろし金の代わりにミキサーも使えます。
凝固剤の水酸化カルシウムの代わりに同じ強アルカリの炭酸ソーダが代用できます。イモ重の3~4%で凝固します。

     
生いもをすりおろす   しゃもじでかき混ぜる。
ピンク色で糊状になる。
  アク抜き
こんにゃくの栄養成分は?

こんにゃくに含まれている糖質は、「グルコマンナン」という可溶性の植物繊維で、消化酵素で消化できず、また胃の中で水を吸って何十倍にも膨れるためノンカロリーでダイエットに向きます。さらに、腸内細菌の働きを活発にすることから、便秘を防いだり、腸にたまった有害物質を外に出す働きがあります。「おなかの砂おろし」「胃腸のほうき」とも呼ばれています。

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