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レタス栽培と作型

レタスの生育特性

レタスの原種は地中海沿岸から西アジアにわたって広く分布し、栽培は紀元前4500年に中東地方で非結球性から始まったようです。結球性レタスは16世紀頃、縮葉や色彩のあるレタスは17世紀頃、サラダ用レタスは19世紀末にいずれもヨーロッパで発達しました。
レタスの仲間全体を、和名では「ちしゃ」と呼びます。
玉レタスはレタスの代表的な種類で、その結球は一般に外葉が10枚前後になると始まり、キャベツ状に球は頭部で完全に抱合し、硬く良く巻きます。
サラダ菜は結球がゆるく、表面に光沢があり、しんなりとした歯ざわりの半結球種です。
立レタス(コスレタス)は楕円形にゆるく結球し、ハクサイのような形をした立性で、エーゲ海のコス島で栽培されていたのでこの名があります。
葉レタス(リーフレタス)は不結球種で葉の欠刻や縮みが多く、葉色は淡緑色のほかに葉先が鮮紅色のものもあります。
茎レタス(ステムレタス)は生育につれて茎が伸長し、葉もたべますが、茎を食べるのでアスパラガスレタスとも言い不結球種です。

栽培技術の特徴

レタスの適正土壌酸度はpH6~6.5で、7以上または5以下では生育が劣ります。発芽、生育ともに、15~20℃が適温で、25℃以上では強制休眠に入って発芽しなくなります。
レタスの種子は光発芽性で、光によく反応するので、覆土は細かい目のふるいで、種子がかくれる程度に薄くかけます。軽く押さえ、さっと潅水した後、新聞紙をかけて発芽まで乾かさないように新聞紙の上から適宜潅水します。セルトレーを用いたコーティング種子の1穴1粒播きが便利です。

結球異常と生理障害

レタスの結球は、環境条件によっては正常な結球をしない場合があります。夏季の高温時の栽培やトンネル栽培で、高温になりすぎた時は、葉がよじれたり、中が突出して変形球になったり、充実度の悪い球ができます。
対策は十分な根群を確保する土づくり、適正な肥培管理などに努めるほか、土壌を乾燥させないことです。
レタスの結球異常と生理障害

基本作型の特徴

レタスは冷涼な気候を好むので、高冷地では盛夏期の栽培が行われていますが、平地では盛夏期を避けて、秋から翌年の初夏までの間に収穫される作型になります。
春まき栽培 2~3月に播き、5~6月を中心に収穫します。特に栽培の前半は低温期なので、育苗には加温または保温を行います。定植時には生育を促進するために、マルチと不織布のべたがけやビニールトンネルで保温を行い、生育後半は自然の温度条件下で栽培します。収穫期が梅雨期に入る作型では高温多湿となり、腐敗が多くなるため注意が必要です。
夏まき栽培 播種および育苗期の温度が高すぎるため、播種時に催芽を行って発芽を促進させ、寒冷紗被覆などを行って、気温を下げる必要があります。定植後は適温下で生育しますが、収穫後期には気温が下がり霜などの寒害を受けるので、べたがけ資材を被覆したり、播種期を遅れないようにします。 収穫は外葉を2枚つけ、切り口の汁を布で拭き取り、箱詰めします。
玉レタス以外のサラダ菜、リーフレタスなどの作型は、不結球状態で収穫するので、生育期間も短く、抽台もほとんど問題にならなく、周年的に栽培することができます。
レタスの作型

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