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家庭菜園

ニガウリ栽培と作型

名称について

ニガウリは別名「ツルレイシ」と呼ばれ、イボに覆われた果実の外観と、完熟すると仮種皮が甘くなる特徴が、ムクロジ科の果樹であるレイシに似ていることによります。また、沖縄本島では「ゴーヤー」「ゴーヤ」と呼ばれ、沖縄料理のブームから全国的な呼称に普及したようです。

ニガウリの生育特性

つる性で、比較的病害虫に強く、梅雨以降の夏場の強い日照と高温、雨量が豊富であれば、農薬をほとんど使わなくても、露地でキュウリと同様に栽培できます。 耐暑性が強い反面、夜温が低いと、草勢が著しく低下するので、夜温が15℃以上になる頃が植付け適期です。雌雄同株で、長日・高温で雄花が多くなり、逆に短日・低温で雌花の分化が多くなります。
土壌の適応幅は広く、排水がよく、肥沃な土壌での生育は優れます。生長するとつる長が4~5mにもなり、薄い葉を多くつけるため、蒸散量が多く、かなりの水分を必要とするので適時潅水しないと株がしおれ、果実肥大が悪くなります。

仕立て方と整枝法

ニガウリは親づるより子づるのほうに多く実が着きやすいです。そこで、植付け後に本葉が8枚程度開いたときに本葉5~6枚残して親づるを摘芯し、子づるを数本伸ばします。
垣根仕立ては支柱を垂直に立てキュウリネットを張り、子づるを3本程度伸ばし、子づる間隔を25~30cmに配置してネットに誘引します。孫づるは混みすぎたところを間引いて、株全体の日当たりをよくします。
パイプ仕立ては小型アーチパイプ2組をセットに幅広のキュウリネットで大型アーチを作り、そこに子づる4本を誘引します。過繁茂は着果不良の原因となるため、つるが混み合ってきたら適宜つるの除去をして風通しを良くします。また、実への採光を促すため、葉の陰にある実を外側へ移動したり、摘葉を行います。

栽培管理

地ごしらえ・植付け 粗起こしのとき堆肥(2~3㎏/平方メートル)、苦土石灰(100~120g/平方メートル)を施してpHを調整します。その1週間後、元肥(化成肥料NPK888を150g/平方メートル)を全層に施し、1.2~2.5m幅の畦を立て、黒ポリマルチをして地温を上げておきます。1週間後、本葉4~5枚の苗を株間1~1.5m間隔に根鉢を崩さずに植付けます。
追肥・潅水 追肥は植付け後3週間目ころから始め、着果量や草勢に応じて、2週間に1度の頻度で行います。潅水は薄葉で蒸散が多いため土壌水分が不足するとしおれ、葉やけ症状を起こしやすいです。実の肥大促進のためにも着果期からは潅水量を多くします。
連作障害 ネコブセンチュウやつる割病など、土壌病害虫に弱いので、圃場選定に注意し、2~3年空けます。センチュウには殺線虫剤、石灰窒素や対抗植物(ギニアグラスやクロタラリア)との輪作。つる割病にはカボチャ台の接木栽培で対応します。

ニガウリの栄養パワー

独特の苦みがあるので、好き嫌いが分かれるところですが、ビタミンCやカリウムを多く含有しています。実は苦味には、胃を活性化したり血糖値を下げる効果があります。

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