「禁酒村」で日本酒造り
2025年09月19日
「禁酒村」で知られる津幡町河合谷地区で、日本酒造りが始まりました。
河合谷地区(旧河合谷村)では、1926年(大正15年)に小学校の改築費4万5千円(現在の2億~3億)を捻出するため、村人が禁酒し、酒を飲んだつもりで1日5銭以上を貯金。目標額には5年で到達しましたが、禁酒はその後20年にわたって続けられました。この取り組みが新聞で報道されると、国内のみならずアメリカのメディアからも注目され、禁酒15周年を迎えた年には校舎跡地に「禁酒の碑」が建てられました。
禁酒運動が始まってから来年で100年という節目を迎え、河合谷ふるさとづくり協議会、同地区振興会が地域活性化につなげようと日本酒造りを企画。5月には、約40アールの水田で地域住民や県内の学生ら約60人が酒米「五百万石」の田植えをしました。
8月28日には、日本酒造りのドキュメンタリー動画を撮影。同地区が主要なロケ地となった映画「遠くを見てみた」に出演し、唎酒師(ききざけし)の資格を持つ俳優の長内映里香さんが協力し、作付けした一部を同地区振興会長の田野原均さんと一緒に鎌で刈り取り。当JAイメージキャラクター「ほくの里」も刈り取りを手伝いました。
収穫した米は、当JAのほくの里ライスセンターで乾燥調製し、地元の「久世酒造」が純米吟醸に仕込みます。400リットルの醸造を目標としており、同町の広報紙で酒の名前やラベルデザインを募集し、来春以降には一般販売も検討しています。
写真:酒米を刈り取った長内さんら